SHINeeのジョンヒョンの死は、今でも辛く悲しい事件として思い出すたびに胸が痛みます。

Jonghyunについて

2008年K-popアイドルグループSHINee のボーカル（ダンサーでもある）としてデビュー。高音が美しい抜群の歌唱力が光っていた。

1990年４月生まれ〜2017年12月18日　ソウル市内のレジデンスで自殺をはかり、死去。

その後、友人に託した遺書が公開された。

僕は中から故障した。 
ゆっくり僕をむしばんでいった憂鬱は、結局僕を飲み込んだ
僕はそれに勝てなかった。 
僕は僕を嫌った。途切れる記憶をつかんでいくらしっかりしろと大声を張りあげてみても答はなかった。 
つまって息ができないならばいっそ止めるほうがいい。 

中略

世の中とぶつかるのは僕の役割ではなかったよう。 
世の中に知られるのは僕の人生ではなかったよう。 
みんなそれで大変なんだ。 ぶつかって、知られて大変だったよ。 なぜそれを選んだのだろうか。 おかしなことさ。
今まで持ちこたえていたことがすごいのさ。 
何の話をもっとする。 ただご苦労様と言って。 
これぐらいならばよくやったと。 苦労したと言って。 
笑えなくても恨んで送られないでくれ。 
ご苦労様。 
本当にご苦労様。 
さようなら

https://news-sokuhou.site/post-6227/

でも、亡くなったはずの彼の存在を、私は韓国のある歌番組で感動と共に再び観たのです。

その彼というのは、韓国のJTBCが行っている無名歌手たちを対象にした勝ち抜きの人気歌番組”Song again 2″に出場し、最終ラウンドに差し掛かっている人でした。

この番組は、無名の歌手たちが出場し、歌を競い合いベストテンに選ばれるまでは、名前も公表されないで番号で呼ばれるのです。彼は、33番でした。

私はその歌を大きな感動と共に聴いて、これは数ある参加者の中でも今の歌謡界の中でも特別な声と表現力を持つ人だと思いました。

その33番が、第２ラウンドに選んだ歌がジョンヒョンの遺作”BREATHE”でした。彼は自分の辛かった過去について話した後、この歌によってまた立ち上がることが出来た、と語りました。

もともと彼の声は話をする時は、非常に聞きづらいダミ声で、歌も同様に声が割れてうるさいと感じる人もいるというコンプレックスを持っていた様で、自分の歌に自信もなかったそうです。どの国でも歌手やダンサーを目指す人は、ある程度名前が世に出なければ、結局のところ生活は成り立ちません。33番もその例外ではなく、苦しい生活を送っていた様です。

「そんな中、6年前に唯一の肉親で最愛の父を失い、途方に暮れていました。たった一人でどうやって生きていこうか、自分はなぜ歌うのか、わからなくなりました。その時期に、この”BREATHE”に出会ったんです。この歌が、自分を責めてばかりいるその頃の私を本当に救ってくれました。

『その深いため息、理解する事はできないけど、大丈夫。私が抱きしめてあげる』この歌詞が私を癒し、また生きていく希望を与えてくれ、立ち上がらせてくれたのです。」（彼は、話しながら少し涙をぬぐっていました。）

原曲を歌ったのは女性歌手のイ・ハイで、その彼女の声と表現と33番の彼とでは全く違うものだったので、歌う前には審査員もそこを若干気にかけていましたが。。。。

33番の彼は、「この曲に集中して歌います。自分の感情を精一杯伝えたいです。」と言いました。

聴いてみてください。

・2分30秒から始まります。

私は韓国語はわからないので、主人に訳してもらいながらこの映像を観ました。”BREATHE”はジョンヒョンの遺作として知ってはいましたが、この歌の訳が再び彼の遺書を思い出させるものだったので、この曲があの事件の直後に聴いた曲であることを鮮明に思い出し、私の胸を熱くしたのです。

33番の歌は、イ・ハイとは全く違う 熱唱でした。でも、そこには辛かった過去の体験や” BREATHE”との出会い、希望、再生、復活といろんな彼の人生が見えました。彼は、人間のドラマを一曲の歌で歌い尽くせる人だと思いました。

「素晴らしいです！あなたの歌はまるで一つのドラマを観せられているようです。もっと自分に自信を持って下さい！」

多くの審査員が感動の言葉を口にしていました。

私は、この歌があのジョンヒョンの死と共にいつか思い出になり、埋葬されてしまうのにはとても抵抗がありました。

歌は歌い継がれ、その歌自体に命が生まれるのだと、彼の歌う姿を観て、この歌を聴いてそう思いました。

”BREATHE”は、もちろんイ・ハイのものですが、ジョンヒョンの思いは、間違いなく彼という人間一人を救ったのです。

これが原曲の”BREATHE”イ・ハイのMVです

女性らしい優しい表現の歌です。

”BREATHE” 全体的な和訳

大きく息を吸ってみて

あなたの胸が痺れるくらい…
少しは痛むまで…

息をもっと吐いてよ

あなたの中に　残った物がないと
感じられるまで

息をついても大丈夫

誰もあなたを責めたりしない
たまにはミスしたっていいよ
誰でもそうだから

大丈夫って言葉
言葉だけだけど

誰かのため息
その重い息を
私がどうしたら
分かってあげられるだろう

あなたのため息
その深さを理解する事は出来ないけど

大丈夫
私が抱きしめてあげる

他の人達の目には気力ない
ため息に見えるかもしれないけど

私は知ってる

小さなため息を吐き出す事さえ難しい
一日を過ごしたんだと

誰かのため息
その重い息を

私がどうしたら
分かってあげられるだろう

あなたのため息
その深さを理解する事は出来ないけど

大丈夫
私が抱きしめるよ

本当にお疲れ様

https://ameblo.jp/bigbang-tomo/entry-12137762532.html

私は今日、素晴らしいドラマを見つけました。

彼の歌は、長い間閉ざされていた私の心の扉も開いてくれた様な気がしました。

読んでくださった方、ありがとうございました。

・この”Song Again 2″は、2月21日（月曜日）の14：00から、準決勝が行われました。そして33番は、みごとにトップ10からトップ６、そしてトップ３と全て、人気投票ナンバーワンで選ばれ優勝しました。