Maki Midori的考察・・・将来は南国の島、タイのクラビに住めたらなあ~!

タイランド画像

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今までに出会ったことの無い人間に会った

遊びでタイのクラビに行った事があった。
リゾートアイランドでとても美しい島だった。エメラルドの海と白い砂・・・。
が、
そこで出会ってしまったんだ。今まで逢った事のない人間に。

そのオヤジは気温35度くらいのビーチからちょっと引っ込んだ所にある二本のヤシの木にうまい事ロープを渡してハンモックを作り、その中で誰の目も気にしない解放感いっぱいのポーズで眠っていた。
私が友達とビーチに着いたのが、朝の10時。もうその時点でオヤジは寝ていた。真っ黒に日焼けしているので、年齢も何歳なのか多分40歳くらい。(全然違うかもしれない)
少し長めの髪を一つに結んでいた。
1~2時間ほどした時、やっと彼の職業がわかった。
現地の知り合いらしき男が彼に近づいて行き、良い具合に丸まった肩を軽くたたいた。
オヤジは砂浜に何艘か留まっている舟の番人だった。

寝ぼけ眼のオヤジはその男を見下ろし、面倒臭そうにハンモックを降りて一緒に船のある所まで行って、男と交渉し紙幣を受け取った。そして、もと居たヤシの木のある定位置に戻ると、なんとまたそのハンモックによじ登ってあっという間に寝てしまった。
私と友人も食事やお茶の時間にビーチを離れたが、ほぼ日没までそこにいて海に入ったりビーチで遊んだりしていた。
1日そこにいてわかったのだが、オヤジはほとんどそのハンモックで寝るか、時々来る現地人に舟を貸すために舟とハンモックを行ったり来たりするか、食事に行くだけで、あとは何もしない。
な~~~~~~んにもしないんだ。
そして、その何にもしない日常がすっかり板に着いた動作と表情をしていた。
何と言うか、あくせくしない余裕がたっぷりで、ビクともしない貫禄は相当のものだった。

あの余裕は誰にも真似できないと思った。
金持ちで余裕があるのとも違う、才能や知性で人の上に立つ余裕でもない。
何にもない余裕だ。
捨てる物も守るものも無し、いやそれは勝手に決められない。
もしかしたら、子だくさんで奥さんも働いていて…いやいや、そうは思えない。
なんだろう、二日酔いや寝不足で起きていられないから寝てるという寝方でも無く、ホントに自然にこの海岸のハンモックに揺られ、そこに時折吹くそよ風を身体いっぱいに受けて、もう気持ち良くていつまでも寝ていたいから寝るという寝方だ。
見てるこっちは、働かないなあ、いったいあれで1日いくら稼ぐんだろうとか、家族はいるんだろうか??とか色々想像してしまうが、彼の独特の落ち着きはそういう次元ではないと思った。

彼のファンになってしまった

時々、その彼を起こして舟をチャーターする原地の人間から紙幣を受け取った後、お気に入りのヤシの木に片手をかけて、彼は一人海のかなたを見ていたりする。
例えば私達がそこで海を見つめるとしたら、せいぜい10分が良いとこだとして、彼は同じポーズで30分は見ている。
動作もこの気候風土にどっぷりはまっていて、まるで彼もこの大自然の風景の一つの様に思えてくる。
はじめは生産性の無いつまらないオヤジに見えていたが、気になって彼を目で追っているうちに、日没近くにはすっかり彼のファンになってしまった。
多分彼は時計も持っていないのだろう。
時間は太陽の位置や自分の腹時計や動物的な勘に頼っているんだろう。
日の出とともにビーチに行き、ハンモックを用意し仕事を始める。

着衣はトロピカルなプリント柄の短パン1枚こっきりだ。
昼頃になったら行きつけの店でランチを食べ、またハンモックに戻る。
彼のゆっくりとした動作と行動を見ていると、本当にこの繰り返しをしているに違いないと思えた。
これも人生なんだなと、なぜか私は一人で納得してしまった。
これをたとえば日本の海岸でやったら、周囲も本人も落ち着いてなんかいられないだろうが、たとえばと考える自分がもうすでにあちら側とは何光年も隔たってしまった人間に感じられる。

リゾート地の特別に美しく温暖な環境が作り出した人間なのかもしれないが、人生のラストにこんな島で暮らせたらなあ!とつくづく思った。
ここまで来た自分の人生は変えられないから、せめて将来はあんな島でハンモックに揺られたいなと思う。
時計も持たずにビーチに出て、日の出から日没までハンモックで揺られて、適当に食べて寝て、衣服や家具や身の回りの物も最低限あれば良くて。
旅から帰って来て相当経つが、そんな生活を夢見るようになった。
あくまでも夢だし、現実にやってみるとそれはそれで様々な苦労が・・・など、反論も同時に聞こえて来るが、そんな事はどうでも良い。
ただただあのハンモックに揺られる生活を人生のラストで経験したいと最近では切望している。

あのオヤジは元気だろうか?

一生のうちのたった一日を私が勝手に切り取って脚色してしまったが、オヤジには今日もあのハンモックで寝たり起きたり、水平線をじっと見つめたりする一日を過ごしていてほしいと思う。
そこには熱い太陽と時々吹いてくるそよ風と、単純で質素で心地よい彼の生活があって、私は今日もそこに行きたいと夢見ながら日々の仕事に励んでいる。

オヤジ、待ってておくれ!そのうち行くから、きっと行くから。
ホントにその場所に行って、オヤジがハンモックに寝てたら感動するだろうな。
涙ぐみながら、オヤジの肩をたたくだろうな。
そして、はあ??!!みたいな顔をされるだろうな。

だけど、それで良い。
それが今の私の夢だから・・・。
もう、ただただ将来あの場所で暮らしたい。

ただ、それだけ・・・・・。

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